もう一つの「葛の葉伝説」
たまたまドライブ中発見した、木の立て看板!
「信田の森(しのだのもり)」
その下には、
「安部保名(あべのやすな)と葛葉(くずのは)」と・・・
あれ、ここは「能勢」ですよ・・・
「信太(信田)の森(しのだのもり」と言えば、和泉國の・・
だいぶ離れた、ここ能勢の地になんで・・・
さては便乗、パクリか・・と思ったりもしたのですが、そうでは無いみたいです。
ここで葛の葉伝説と言えば、大阪の和泉市信太山近くに伝わる伝説(信太妻伝説とも云います。)その伝説は、
「安部保名」が狩人に追われているキツネを助けるのですが(話によっては、狩人に追われた白狐がネズミに化け「保名」に匿ってもらう話もあるようです!)狩人たちに因縁をつけられ、自らも大けがを負ってしまいます。
そこに「葛の葉」(白狐の化身)と云うきれいな女性が現れ傷ついた「保名」を献身的に開放してくれます。
介抱をしているうちに、二人はいつしか・・・とよくある恋愛話に!そして、二人は結ばれ!玉のような童子を授かります。
その童子こそが後の大陰陽師 「安倍清明(あべのせいめい)」その人です!
ある月夜の夜、月明かりに浮かぶ菊の花をぼんやりと眺めていると
油断したのか、いつしか変化が解けキツネであることがばれてしまい
有名な歌
「恋しくば たずねて来てみよ 和泉なる 信太の森の うらみくずの葉」
を残し、信太の森へ愛する夫と息子を残し帰ってしまうと云う、
少し切ないお話なのですが!
ここ能勢の信田に伝わるお話は、「安部保名」が傷の療養に「藤原仲光」を頼り
愛妾「葛の葉」とともに田尻のこの地にやって来て余生を送ったとあります!
一度、離れ離れになった二人が
再びともにいることを許され、遠く離れたこの地で余生を一緒に送っていたとすれば
なんだか、「よかったな~」と思います!
この伝説は、白狐の化身と人との恋物語ですが!実際には、身分の違う男女の恋の話が、伝説として姿を変えたものだと考えることもできます。もしかしたら、二人は実在の人物でここ能勢の地で、二人仲良く暮らしていたのかもしれません!いや、そうであってほしいですね。
そして、この能勢の地というよりこちら方面は
これも悲しい「名月姫伝説」
川西多田院といえば源氏の祖といわれる「源 満仲(みなもと の みつなか)」
当時の豪族たちの仕事を、陰陽師である「保名」が請け負っていたとしてもおかしくはないような(まあ、素人考えですが・・・)
※安部保名は実在の人物ではないといわれていますが、史実の中にその名が
記されているとの説もあるようです!
この地には、古来より湯治に適した鉱泉が湧出していたと伝わります。
その名残が「山空海温泉」なのかな~と思ってみたり・・・
そして、赤い鳥居をくぐり奥へ進むと木々に囲まれ
「保名」の慰霊塔が祀られています。
近年では、この神社も良縁のご利益があるとされ
近隣の方々から愛されているようです(^^♪
場所: 大阪府豊能郡能勢町下田尻
地図には「稲荷神社」と記されています。